コンピテンシーという言葉を知っているでしょうか。

このコンピテンシーは、人材育成の上で非常に大切になるものだと、私は思ってます。
自身の成長や、チームビルディングをする上で、このコンピテンシーを知っているかどうかで仕事は劇的に変わってきます。

仕事をする上で、「成果を出すデキるビジネスマンになる」、「部下を一人前に育てる」という悩みは、日々ついてまわるもの。

私は部下を数人預かるマネージャーとして、どういった視点で部下を指導すれば、部下を一人前に育てられるか悩んだ時は、このコンピテンシーの考えに立ち返るようにしています。

「営業は足で稼ぐもの、足りない数字は残業してでも埋めろ」なんて根性論は今の時代に合いません。

なにより私自身も根性論で指導する上司が大嫌いでした。
仕事は、「楽しく」「効率的に」が私のチーム方針です。

今回は、コンピテンシーの意味とコンピテンシーを仕事に生かす方法をご紹介しましょう。

 

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コンピテンシーの意味

コンピテンシーとは、高業績者に共通してみられる行動特性のことです。

「ある職務や役割において優秀な成果を発揮する行動特性」などと定義されています。

社内で高い業績を上げている社員の専門技術・ノウハウ・基礎能力等を細かに観察し、何がその人を「仕事のできる社員」にしているのかを明らかにするものです。

そして、この”コンピテンシー”を行動基準や評価基準に活用することにより、社員全体の行動の質を上げていこうというわけです。

引用:http://www.jmsc.co.jp/knowhow/column/no3.html

 

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コンピテンシーを業務に落とし込む

上記がコンピテンシーの基本的な考え方です。

高いパフォーマンスを出しているビジネスマンは、そのプロセスにおいて、正しい行動特性を持ってます。
プロセスをしっかり踏むことで、仮に外的要因に邪魔されたとしても、次回はうまくいくといった再現性に基づいた考え方で、結果だけでなくそのプロセスにも明確な評価基準を持ちましょうというものです。

しかし、これだけ知っていても業務には生かせません。

実際にコンピテンシーを業務で使うには、ゴールを正しく設定し、そこへたどり着くにはどういったスキルを獲得する必要があるかを考える必要があります。

もちろん、獲得すべきスキルはそのビジネスマンにとって違いますので、今回はその行動規範の軸をご紹介します。

私が部下に求めているのは4つの軸です。
  • 思考力
  • 行動力
  • 人間関係力
  • 組織推進力
では順番に見ていきましょう。

 

思考力

私は営業なので、営業マンの立場で話をさせてもらいます。

営業にとってのゴールは目標の受注数(金額)を達成することです。

そのために1番大切なことはなんでしょうか?

「毎日、アポ取りの電話をがんばること?」「毎日お客さんへ訪問すること?」
がんばる!といった行動力も大切ですが、それは1番ではありません。

1番大切なことは、ゴール(目標の受注数)を達成するためのサブゴールを設定することです。

重要なのは、このサブゴールは努力目標ではいけないということです。
現状を分析し、そこで出た数字ををもとにサブゴールを設定するのです。

課題設定力/分析力

改善のためにKPIを見つける力を問うコンピテンシーです。

まず、現状を数値に落とし込む作業を行います。
  • リード数
  • 受注数
  • 受注率
  • 平均受注期間
  • アポ率
  • アポ後受注率
これらがKPIの候補となります。

KPIとは、Key Performance Indicatorの略で重要業績評価指標のことを言います。
つまり、業務の中に眠る改善すべき数字のことですね。


そして、現状分析からKPIを探し、改善数値を設定します。
この改善数値は、ハイパフォーマンスを上げている人間のものを参考にするといいでしょう。

次にKPIを改善するために、アクションプランを考えます。

アクションは具体的な行動に落ちていなければならず、そのアクションを行えば確かにKPIを改善すると思えるのではなくてはいけません。

状況判断力

状況判断力とは、仮設と計画を見直す力を測るコンピテンシーです。

コンピテンシーは仮設や計画に沿って、行動を求めるものですが、仮設が間違っていることがわかったり、計画通りに進まなかったりした場合に、合理的に見直しが行えるか?という力を測る指標です。

例)計画がこのままでは達成できないことがわかった

×そのまま計画を変更せず、なんとか頑張る
〇計画達成日を見直す
〇計画値を見直す
〇計画が達成できるように稼働を増やしたりやり方を見直す


自身またはチームが置かれた状況に応じて合理的な判断が行えるかが大切になってきます。

 

行動力

適切なサブゴールが設定できたら、そのサブゴールを達成するために、計画を立てそれに沿って取り組みを実行する力のことです。

段取力/課題実行力

計画を立て、それに沿って取り組みを実行する力を問うコンピテンシーです。

計画には、目標値があり、そこに日付が入っていなければいけません

これがなかり重要なんです。
何日までにこの目標値をクリアするといった感じですが、この日付の設定ができていないと目標値が努力目標に変わってしまい、形だけのものとなってしまいます。

計画は、達成するために、いくつかのタスクに分解しましょう。
そして、それぞれのタスクは誰が行うのかを明らかにし、関係者に周知しておかなくてはなりません。

これを段取り力と呼びます。

また、1ヶ月を超えるような計画にはいくつかのサブゴールを設定し、そこにも日付を入れておくことが好ましいです。

計画に対して、実績を記録し、目標とのギャップに対して、工夫を行いながら粘り強く取り組みを行う。

これを課題実行力と呼びます。

目標達成がうまくいっていない時、そのギャップを埋めるために、「一生懸命がんばる!」と答える若い営業マンがいます。

そんな返答は×です。

むしろ目標が達成できなかったこと以上に×ですね。
根性で頑張るなんて、無能な営業マンの答えです。

率先性/イニシアティブ

自ら仕事を見つけ出す力を問うコンピテンシーです。

自分が関わる業務に対して、主体性を持って、人よりも率先して取り組みが行えているか?が大切になってきます。

指示されたことをちゃんとやることは大切ですが、これはフォロワーシップと呼ばれ、率先性とは異なります。

 

人間関係力

もちろん、この人間関係力は会社の人と仲良くしましょうという単純なものではありません。

仕事は1人ではできません。

社内への調整、パートナー企業との折衝、そして顧客への提案

他者(他社)との間で正確な意思疎通とその折衝を行うことで、スムーズに仕事を進めることができます。

折衝/交渉力

他者(他社)との間で自身(自社)に有利な状況を導く力を問うコンピテンシーです。

利害関係者との間で、WIN-WINの原則を順守しつつ、短期的な視点だけでなく中長期的な視点で自身(自社)利益が最大になるように交渉を行えているか?が大切になってきます。

コミュニケーション力

他社との間で正確な意思疎通を行えるかを問うコンピテンシーです。

具体的にはこんな感じです。

・立ち振る舞いや、アイスブレイク、接触回数を重ねる中で信頼関係を勝ち得る
・相手の伝えたいこと、感情などを正確に理解する
・自分の使えたいことを愛絵tに正確に伝える

他人と仲良くなるための行動がコミュニケーション力だと捉えている人が多いですが、それはほんの一面なのです。

極論ですが、「こいつのことは大っ嫌いだが、こいつの提案は間違いないから、商品は買う」と言わせられれば、合格です。

 

組織推進力

チームを預かるものとして組織(チーム)への貢献性も重要な要因です。

フォロワーシップ

自分軸ではなく、組織軸で動く力があるかを問うコンピテンシーです。

会社・部署・チームの目指している方向、目的、目標を理解した上で行動をとっているかを見るものです。

上長、先輩の指示に対してもれなく行動・報告を行っているか。

チームワーク/積極性

チームの全体の成果向上に貢献するコンピテンシーです。
  • 挨拶や声かけなどチームの雰囲気向上に努めているか?
  • チームの規律に沿った行動ができているか?
  • 自分のタスクを消化した上で、チーム全体の貢献に繋がる+αの行動ができているか?
 

私が部下に求めている行動

上記の軸を元に私がチームの部下に設定させている「課題設定」と「課題実行」の一例をご紹介しましょう。



毎月、月初に前月の営業活動を振り返り、項目の数値を取得して、他のチームメンバーと比較して、自分の数字が良いか悪いのかを把握します。

そして、なぜ良いのか?悪いのか?の仮説を立ててもらいます。

報告してほしいこと

営業としては受注率が自身の活動のKPIとして重要になってきます。

その受注率を算出するには、リード数と受注数を把握しましょう。

※リードとは案件かした件数のこと
単なる資料請求などの実質的には案件かしていないものもあるので、そうした無効リードを差し引いた有効リード数を算出しましょう。

次に、アポ率とアポ後の受注率です。

問い合わせから受注へ至るまでの過程で、アポがとれたかどうかは非常に重要な要因です。
自身の受注率が把握できていれば、何件アポが取れれば、受注に至るのかの仮説が立てられます。

つまり、ゴール(受注数)のために、自身の受注率、アポ率、アポ後の受注率を把握していれば、月に何件アポを取らなければいけないというサブゴールが設定できます。

こうして、現状の分析をすることで、自分がどういった行動をしなければいけないのかという行動目標が明確化でき、部下達は私の指示で動くのではなく、率先して仕事をするようになります!

自分で言うのもなんですが、私の部下たちはどこに出しても恥ずかしくない優秀な営業マン達です。

これは、部下達がコンピテンシーを深く理解し率先して営業をしているからでしょう。

 

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まとめ

コンピテンシーは、高業績者に共通してみられる行動特性です。人材育成の上で非常に大切になってきます。自身の成長、チームビルディングをする上で、このコンピテンシーを知っているかどうかで仕事は劇的に変わってきます。「思考力」「行動力」「人間関係力」「組織貢献力」これらを軸に、数値化しKPIをもとに行動に落とし込むことで業務の見える化をしていくことで、外的要因に振り回されることなく成果の再現性を担保できるでしょう。

 

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